第22回日本高齢者大会in新潟企画
2008年5月30日(金)
第22回日本高齢者大会in新潟大会の企画を案内します
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新潟県実行委員会ニュース№6を添付しました。
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日本高齢者運動連絡会 事務局長 山田栄作
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2008年5月22日(木)
日本高齢者運動連絡会第17回総会が開かれました。
5月22日(木)11:00~15:00、日本生協連医療部会会議室を会場に第17回日高連総会が開かれまし た。25都府県連から30人、10団体18人、全体で48人が出席しました。参加県連は(福島、茨城、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、山梨、長野、新潟、静岡、愛知、三重、滋賀、奈良、和歌山、京都、大阪、兵庫、広島、山口、愛媛、徳島、熊本、大分)。中央団体は(全国老地連、全日本年金者組合、全日本民医連、新日本婦人の会、建交労、全生連、日生協医療部会、婦人民主クラブ、保団連、退職教職員)。
篠塚多助さん(年金者組合中央執行委員長)が開会あいさつ、議長に田中英男さん(茨城連絡会)、川嶋芳男さん(埼玉連絡会)を選出し、上坪陽さん(代表委員)が主催者あいさつ。出席者がそれぞれ短時間で自己紹介した後、山田栄作(事務局長)が第1号議案「2007活動報告及び2008活動方針(案)」、第2号議案「2007決算報告及び2008予算(案)」を報告提案、駒崎隆さん(会計監査、千葉連絡会)が監査報告しました。質疑応答の後、昼食休憩。午後(12:40に)、議事再開し、熱心に討論が行なわれました。
老地連(後藤迪男さん)は、介護保険は来年に第4次見直しがされる。活動方針を補強しよう。高齢者の問題は細かいものからたくさんおきている。敬老パスの取り上げや自転車事故、孤独死問題など、プロジェクトを作ってとりくむことが必要でないか。6月3日から3日間、厚労省前で連続座込み、泊り込み抗議行動を行なうことを呼びかける。と発言されました。
群馬(原田和宣さん)は、年金の問題がある。これも方針上に位置づけて具体的に掲げてとりくむ必要があると提案されました。
徳島(西木秀治さん)は後期高齢者医療制度は姥捨て山制度だ。みんながあまり問題にしていないが、葬祭費は2万円、3万円、5万円でしかない。2万円で葬式ができるか。生活保護よりも低い。生活保護は引き下げさせてはならない。生保を守って、20万円の葬祭費を実現させる必要がある。犬猫などの葬儀の費用を聞いたら2万円以上とのこと。犬猫と同じか。徳島大学に白菊会(献体)がある。いま、葬儀費用が出せなくて、献体が増えていると言う。30が100に3倍に増えた。なんと悲しい現実か。テレビではアメリカの生命保険のコマーシャルが増えた。ベッドが削減され、入院ができなくなっているのに、入院1万円の保証などという。こんなのは詐欺だ。「墓場からの反撃を」大きくとりくむ時だ。と力強く発言されました。(発言後、大きな拍手が起きました)
京都(由良幸男さん)は、京都高運連第15回総会報告書(11頁)を配布され、2007年度の京都の様々な取り組みを報告し、中でも国保料引き下げの署名運動は18万筆を集め、京都市長選挙でのたたかいに結びついたこと等、教訓的な活動を詳しく報告されました。
奈良(藤垣金弘さん)は、安心して暮らせる施設と住まいをめざす、高齢者の施設づくりをすすめる近畿連絡会の資料を配布し、今後、介護問題は大変重要になる。介護難民をなくする署名運動と大和郡山市長交渉の模様を報告されました。
和歌山(大森米三郎さん)は、県内には8地域連絡会があり、後期高齢者医療広域連合にデモ行進をかけようとの取り組みを報告。そして、全国全県での取り組みを東京に終結するような活動をやってほしいと積極的な発言をされました。
福島(伊藤洋さん)は、沢内村のいのちの碑集会への参加と映画「いのちの作法」の上映のとりくみをすすめている。後期高齢者医療制度の中止撤回をもとめて県庁前で500人集会をとりくんだこと。県内8地域で連絡会が組織され、ニュースも発行しているなど報告。活動方針に介護の取り組みを強めることを補強するように提案されました。
老地連(福井典子さん)は、今政治の焦点になっている後期高齢者医療制度の中止撤回を求める運動は、私たちが地を這うような行動を積み重ねてきたからである。かつてないとりくみをしているが、今は全医療機関を訪問して医師との対話共同をすすめている。この情勢を作ってきたのは私たちであることの確信を持つ。障害者自立支援法の問題も、障害者自身が立ち上がって取り組んできたから、大きな変化が。「応益負担は許さない」行動をさらに強めて、厚労省を追い込んでいく。今日の総会も女性の参加が少ないが、本とは女性のほうが長生きして大勢いる。女性の参加をすすめることを発言されました。
長野(鶴田たけじさん)は、長野はこれまで高齢者大会参加型の連絡会の活動であったが、昨年の横浜大会での「後期高齢者医療制度の中止・撤回をもとめる」決議を実践する高齢期運動の1年で、運動が質的に変化してきている。不服審査請求も国保料2割値上げの反対運動もすすめている。長野は「姨捨山」伝説があるが、これは人間味ある話。後期高齢者医療制度は棄老「姥捨て」であり、長野から「姨捨山一揆」を発信し、全国の取り組みにしたいと発言されました。
三重(辻井良和さん)は、6月20日に三重県高齢者大会を予定している。会場120人のところ、すでに160人を超える参加申し込みがある。大会では「死ねというなら生きてやる」というお芝居をする予定。「医師も困るよ高齢者医療制度」の記念講演もおこなう。準備の中で、そもそも介護保険が始まりじゃないか、これまで追い込まれてばかりで、ここまできたら開き直って反対の取り組みをすすめよう。生活保護の問題、介護の問題、年金引き上げの要求の3つの取り組みを大運動していこうと話し合い、全県自治体訪問キャラバンをとりくんでいると発言されました。
愛媛(鈴木金作さん)は、昨年11月に県高齢者大会を開催し、今年3月には篠崎次男氏を講師に後期高齢者医療制度問題の学習会を行なった。かつてない運動の広がっている。100まで歩こう会をつくる。愛媛大学の先生の指導で、高齢者のADL体操をして1000人が学習し、年間500回開催している。姥捨ては本当にけしからん。「人は死ぬまで成長する」ものだと、ご自分の体験も披露。後期高齢者医療制度反対の運動とともに、高齢者が生きる喜びを、健康をつくる運動、いい制度をつくる高齢者を励ます運動も大事。いのちを大切にする運動、いざと言うときの安心の運動もおこなっていこうと提案されました。
年金者組合(篠塚多助さん)はこの間の年金者組合の取り組みや全国の運動を報告。4月23日の国会前の座込み行動では連合系の退職者の人たちも大人数で座り込みをした。そして、笹森前連合会長がわれわれの集会に参加し、「今、思想信条の違いを超えて後期高齢者医療制度を廃止しなければならない」と連帯のあいさつをした。退職者の取り組みが連合をも動かしている。5月14日の厚労省前行動は台風の中、全国から600人をこえる高齢者が参加してくれた。激しい雨風をものともしないすばらしい集会となった。本当に怒っているんだ。最後までたたかう決意がみなぎった。多数のマスコミも取材し、当日から放映された。与党議員は地元に帰るのが恐ろしいといっている。地元議員への働きかけが大変重要だ。埼玉県上尾市でも国保料の値上げ。高齢者への補助金カットがあり、グループ旅行もできなくなったとみんなが怒っている。と発言されました。
大分(大伴満男さん)は、既存の老人会への働きかけが大切。大分社保協では400の単位老人会への申入れを取り組んだ。学習会への講師の派遣や署名、国への要請書と共同のとりくみがすすんだ。しかし、市老連は「老人クラブは政治課題にとりくまない」の姿勢だったが、会長会議などで「自分たちの大事な問題なのに取り組まないとは何ごとだ」などの意見が噴出し、見直しの意見表明をだすような変化が生まれている。広域連合議員はこの制度のことをほとんど知らない。しらないままに、提案されたことが通る。発言するのは共産党から選出された議員だけと言う状況だと報告されました。
神奈川(加藤俊夫さん)は、民主党の勉強会で話をしたら、それから各マスコミ取材が殺到し、テレビに映る、新聞に載るようになった。記者が言うには「みなさん怒ってる。怒っている人が一杯だ。しかし、何が問題なのかをしゃべる人はいない。加藤さんは具体的な資料を出して話してくれるから」とのこと。わたしたちは怒って政府批判をしゃべっても、マスコミはそこは取り上げてくれない。それより、具体的な資料の提示や姿を求めている。高齢者医療制度は一人一人が被保険者本人で保険料徴収するのに、軽減措置は世帯合算でやるという、ロジックに合わないことをやっている。医療の中身も大問題。後期高齢者診療料や終末期相談支援料。これからの医療がどうなるのか非常に心配だと発言されました。
年金者組合(松岡勉さん)は、方針(案)は医療問題には詳しく触れているが、介護問題が取り上げられていない弱点がある。来年は介護保険の見直しの年であり、この取り組みについても補強する必要がある。年金も最低保障年金は与党も仕方ないと言う方向。しかし、ここに財源問題が出てくる。かつての老人医療費無料化の経験をもとに、これからも医療無料化の展望を掲げて運動するときでないか。地域での共同の取り組みがひろがってきたが、さらに共同をひろげる。これから高齢者はもっと増える、楽しみのある運動になる。
老地連(後藤迪男さん)は、不服審査請求のとりくみについて、東京では6月2日に都庁前で大集会をして、集団審査請求をおこなう。各地でもと発言されました。
次に、山田事務局長から第3号議案「規約改正(案)」の提案がされ、質疑の後、第1号議案、第2号議案、第3号議案が全員の拍手で採択されました。
つづいて山田事務局長から第4号議案「役員選出」の提案があり、満場の拍手で新役員が選出されました。
つづいて、後藤迪男さん(老地連)から総会決議(案)が読み上げて提案され、野口昭彦さん(民医連)から総会アピール(案)が読み上げられて提案され、満場の拍手で採択されました。
14:50に日比静夫さん(愛知連絡会)が閉会のあいさつを行い、第17回総会は終了しました。
この後、日本高齢者大会in新潟第2回中央実行委員会が開催されました。
上坪陽代表委員の司会により、須山利夫さん(全生連副会長)が中央実行委員長としてあいさつ。
村田一男さん(新潟県実行委員会)が開催現地の準備状況、今大会の開催の意義は3点あると報告しました。①今大会は基本的人権が守られ生かされる大会にしたい。昨年の横浜大会で後期高齢者医療制度の中止撤回が決議され、そこを出発点に全国各地で運動が巻き起こり、現状況がつくりだされている。今年はこの制度が中止撤回される、制度廃止が実現するたたかいの中で迎えたい。年金者組合、社保協、高齢者大会実行委員会の3者が中心に座り、この運動の要となって運動をすすめている。当初中央から開催の話があったときは「そんなのできるわけがない」とみんな反対であった。しかし、中央からの働きかけや話を聞く中で変化し、よしやろうとなった。また、参加費2500円などとんでもない。高い。という意見が大半であったが、上坪代表の高齢者大会の歴史と役割の話を聞く中で、開催の企画や意義を学習する中で、理解が深まった。まさに、今の情勢は高齢者大会開催の意義は鮮明である。②新潟ではじめて開催する大会であり、これを成功させることは今後の地方開催の典型にしていきたい。③そして、これからの新しい高齢者大会の幕開けの大会にしたい。と発言されました。新潟ならではの楽しい企画についても紹介していただきました。
大会予算や、高齢者が集まるから苦痛を感じさせないイスの配置など要望も出され、全国の力、各地からの大勢の参加で新潟大会を成功させようと意思統一ができた実行委員会となりました。
また、来年(2009年度)の開催地はどこかの質問も出され、現在現地の連絡会や参加団体で検討中であることが報告されました。山田事務局長からは、さらにその翌年(2010年)の開催地についても今後検討していきたいとの方向性も話されました。
●後期高齢者医療制度の中止・撤回をめざして国会会期末の大運動を!
みなさん、後期高齢者医療制度を中心にして日本の政治は激動しています。私たち高齢者が「安心して医療を受けることができる」ためにも、制度の中止撤回の要求の運動を旺盛に取り組みましょう。そして、日本高齢者大会in新潟に大勢が集まりましょう。
全国老地連の呼びかけ、全日本年金者組合の呼びかけにより、次のような行動を行なうことが提起されました。(次のファイルをクリックしてください。呼びかけチラシがダウンロードできます。)
● 6月3日から72時間連続座込み行動!
中央行動としては、6月3日からの厚労省前72時間連続座込み行動。集まれる人は厚労省前に集まりましょう。また、全国各地の県庁や市町村役場、後期高齢者広域連合などにむかって、「高齢者医療制度の中止・撤回を求める」要求行動にとりくみましょう。「080603.doc」をダウンロード
● 6月11日の厚労省前座込み行動
同じく6月11日、国会最終版を目前に厚労省前大座込み行動。 「080611.doc」をダウンロード
● 6月8日長野「姨捨山一揆」行動に連帯した、全国各地のとりくみを
また、6月8日は長野県での「姨捨山一揆」を出発点に、全国各地で歩く行動などにとりくみましょう。「080608.doc」をダウンロード
● 6月5日国会内集会
6月5日(木)には医団連の国会内集会も予定されています。野党4党の国会議員も参加の予定。「廃止法案」の成立にむけて、頑張りましょう。こちらにもご参加を。
日本高齢者運動連絡会 事務局長 山田栄作
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2008年5月15日(木)
5・14”高齢者怒りの記者会見”その2
14日午後2時から、厚生労働省記者クラブ会見室にて、「後期高齢者医療制度の中止・撤回」を求める高齢者”怒り”の記者会見が行われました。
司会は藤谷恵三さん(日本生協連医療部会事務局長)、記者会見の趣旨説明は後藤迪男さん(全国老地連・日高連)、発言者は桜井皓一さん(東京年金者組合)、平岡みちさん(ながおか医療生協組合員)、新田英男さん(東京西部保健生協理事)、高塩常雄さん(東京都社会福祉協議会会員)、小菅善二さん(全国老地域連)、まとめを篠塚多助さん(全日本年金者組合委員長)が行いました。
5・14厚労省前抗議行動の模様は、いろいろと取材のテレビで報道されたようです。今朝(5月15日)のみのもんたの朝ズバでも報道されました。
この抗議行動と記者会見に臨んだ、ながおか医療生協組合員の石黒ミサ子さんの「直訴状」を添付します。ご覧ください。
日本高齢者運動連絡会 事務局長 山田栄作
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2008年5月14日(水)
「後期高齢者医療制度を中止撤回しろ」と厚労省前で宣伝行動!午後から記者クラブで記者会見
雨風の激しい中を、全国から駆け付けた75歳以上の高齢者を中心とする600人が厚労省前に参集しました。「もう我慢ならない」「黙っていては身ぐるみはがされる」「”軽老「”ではなく、敬老の人生をおくりたい」など、後期高齢者医療制度の中止・撤回を求める”怒りの抗議行動”。雨に濡れながらのしっかりとした声が響きました。
日本共産党の高橋衆議院議員、穀田衆議院議員、民主党の山井衆議院議員も国会の忙しい合間を縫って、雨の厚労省前に駆けつけ、集まった高齢者や参加者を激励してくれました。
報道ステーションでインタビューの模様が放映されました。
はげしい雨でしたが、たくさんのテレビカメラや報道記者の方々が取材していました。でも山田は報道されるのだろうかと少し心配でした。
ところが夜遅く、長岡の友人から「今、報道ステーション見てたら、新宿区の男性の方のインタビューが流れてて、次に平岡さん、石黒さんの長岡から参加した二人ともがインタビューに応じている様子が報道されましたよ」と連絡が入りました。マスコミは注目しています。
厚労省記者クラブで記者会見
「怒りの実態告発」相次ぐ
午後2時から、記者会見を行いました。「厚労相や首相は”保険料は安くなる”と言ってるが、2倍に増えた」「私の場合は1.6倍に増えた」「保険料は個人個人から強制的に年金天引きするのに、軽減措置は世帯所得で判断するなんて、理屈に合わない」
「後期高齢者医療制度の廃止まで、断固がんばってたたかう」など5人が告発しました。
雨の中参加されたみなさん、本当にご苦労様でした。風邪などひかないように注意していただき、制度の中止撤回を勝ち取るまで、みんなで頑張りましょう。
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2008年5月11日(日)
高齢期運動リポート №60号
2008年5月5日
<目次>
後期高齢者医療制度 政府の説明に徹底反論を(その1)
制度の目的は「支えあい」なのか。医学的に正しい制度なのか。
篠崎次男
老いのくりごと④
「私と私の君」だけの世界に閉じ込めたフォークソング…社会批判は?
後期高齢者医療制度 政府の「説明」に徹底的な反論を(その1)
~~後期高齢者医療制度をめぐるもう一つの闘い~~
1 撤回ではなく「説明」
後期高齢者医療制度の廃止を求める世論が,大きく拡がり始めています。福田総理にしても舛添厚生労働大臣にしても,国民の要望には耳を傾けることなく「艮い制度だが説明がたりない」とくりかえし発言しています。
山口2区の衆議院補選での敗北後でも,見直しの検討を首相は厚労相に指示したと伝えられていますが,その場合でも制度の「中止」は否定しています。あくまでも制度・主旨は良い。説明の仕方が悪い。不充分だ。この点だけを強調しています。
御手洗経団連会長も,4月22日の記者会見で,後期高齢者医療制度の開始にあたっての政府の不手際に不快の念を示し,政府批判の姿勢を装いつつ、「良い制度であるし,低所得者への配慮もある。国民への説明が足りない」と,やはり説明すれば国民の理解がえられることを強調していました。
今後,制度の欠陥を説明不足に矮小化し,制度を美化する政府発言が強化されようとしています。中止・撤回を求める署名・宣伝・要請活動を一層強化しつつ,政府の「説明」に対する反論を再質問も忘れずに,執拗に行っていく必要もあります。高齢期運動リポートでは,気がかりな「説明」内容についての批判をおこないます。
2 はじめて「説明」した厚労省課長の説明
今回は,厚生労働省の保険局総務課長の,4月21日の昼のテレビ番組(東京10チャンネル)での発言をとり上げます。(厚労省の高官がはじめてテレビに登場したと思われます。)テレビレポーターの質問に答える形での発言でした。芸能や事件を担当しているレポーターですので、質問や対話に適切さを欠いていました。
1)目的は「支えあい」一番大きい嘘
制度の目的について質間されると,課長は「国民相互の支えあい」だと答えていました。医療費(保険給付費・以下同じ)の増大を抑えるのが目的ではないかとの質問への回答でした。
厚生労働省はこれまでどのようにいってきたか。あらためて過去の正式な発言をふりかえっておきます。
厚生労働省が,高齢者の医療費増を問題にしたのは1970年代に遡ります。老人保健審議会などで議論をはじめています。これらの点については,いずれ本格的な高齢者医療問題として整理しますが,今回は,今次医療制度構造改革で,後期高齢者医療制度がどんな形で登場してきたのかから検討します。
①医療制度構造改革で保険給付費の削減
2005年10月・厚生労働省は「医療制度構造改革試案の概要」(以下「試案」)を公表しました。このなかで後期高齢者医療制度が登場してきます。詳しくは篠崎「後期高齢者医療保険制度~その狙い・内容・改善のための運動のポイント~07年6月刊」を参照してください。
この文書は「試案の概要」と表題がつけられていますが,試案でも概要でもなく,厚生労働省の方針そのものでした。詳細は省きますが、その後の動きをみていますと「試案」をべ一スに法案が作成され,2006年2月に国会に提案され,6月に成立しています。「試案」はれっきとした政府の方針です。
「試案」は冒頭で医療制度構造改革の目的を『「医療費適正化の実質的な成果を目指す政策目標を設定し,達成のための必用な措置を講ずる」とする「骨太方針2005」に対応』するものとして提起されたことを明言しています。ここでいう医療費とは社会保険給付費のことで、適正化とは削減という意味合いで使われています。
「試案」は医療費適正化について,これまでの保険給付の見直し,保険料の引上げなどを短期的医療費適正化とよび,これとは別に中長期的適正化策を打ちだしてきました。それが「生活習慣病対策や長期入院の是正」です。この二つが後期高齢者医療制度と深くかかわっています。そして,医療費適正化にむけての総合的対策の推進をかかげ,具体的には,都道府県単位を軸とする医療保険者の再編統合,診療報酬体系の見直し,そして後期高齢者医療制度の創設を打ちだしてきたのです。厚生労働省は,今回の医療制度構造改革の目的を,医療費削減にのみ絞って推進してきています。高齢者の支えあいなど一言もふれていません。医療費削減すなわち生きる保障としての医療切り捨て,という性質をひた隠しにしているのです。
②厚生官僚ははじめから高齢者医療費の削減だと説明している
厚生労働省の課長の説明がいかにでたらめであるか,この制度の創設・推進に中心的役割をはたした厚生労働省の高官の発言をあげておきます。
2006年1月に開催された平成17年度全国保健担当者会議で宮島俊彦・大臣官房審議官(医療保険担当)はつぎのように説明(要旨)しています。
「現在(2005年度)医療費(社会保険給付費)は28兆円。試算によると2025年には56兆円になり国民所得を越えてしまう。せめて50兆円に止めておきたい。保健活動.と入院期間の短縮で医療費適正化をすすめたい。がんを含む生活習慣病で10兆円,75歳以上の医療費で10兆円,重複もあるがこの二つでかなりのウエイトをしめている。また,若い世代の一人15万円,老人は75万円と若い人の5倍にもなっている。そこで生活習慣病と平均在院日数がターゲットになっている」と強調しています。高齢患者のほとんどは生活習慣病を患っており,入院の回数も日数も高齢患者が多い。その医療費を削減するために後期高齢者医療制度を創設するというのが,厚生労働省の本当の目的です。支えあいのさの字もでてきません。
この数字は2005年度で現在とは若干違いがありますが,当時の発言ですからそのままにします。
医療費削減策ですから,保険料は高くなり,医療内容は低くなります。それを隠すために支えあいなどといいだしているのです。
③社会保障を否定する「支えあい」
支えあいのためという説明にも大きな問題があります。社会保障ではないという指摘だと受け止めねばなりません。憲法25条で私たちは,国の責任で人間としての文化的生活を保障されています。そのため社会保障・社会福祉・公衆衛生の諸制度を強化し国民のあらゆる生活部面での保障を国に義務づけています。後期高齢者医療制度もこの憲法25条の精神の具体化としての施策でなければなりません。
支えあいという言葉は,1983年の臨調行革にこたえての医療制度改悪方針のなかではじめて使われました。「今後の医療政策」という方針のなかで「社会保障は,個人の自助を前提としつつ,国民の連帯による相互扶助を組織化し社会の安定を図るもの」としました。この言葉はその後社会保障制度審議会の答申にも盛り込まれ,いまでは,国の社会保障論として普及されています。連帯とか相互扶助,すなわち助け合い・支えあいが社会保障だというようになりました。この前提は「自助」です。自立ともいわれています。とにかく人にたよることなく自分で生きる。それが叶わないときに支えあいで賄え。国の責任,憲法25条の精神は無視されています。今回の後期高齢者医療制度も,社会保障ではなく国民の相互扶助の制度なのだといっているのです。厚生労働省の課長が,何のためらいもなく「支えあい」という説明をしているのです。この点についても政府のごまかしを見抜く必要があります。
④国民全部から支援金を
支えあいという性質が後期高齢者医療制度に無いのかと言うとそうではありません。課長は,支えあいを強調するならその内容について正確に説明すべきです。
たしかに後期高齢者医療制度には「支えあい」の仕組みが挿入されています。老人保健法ではじめて導入された「支援金」の制度です。各医療保険制度が,被保険者の数に応じて、後期高齢者医療制度に支援金を納入することが義務づけられています。国保に例をとりますと,市区町村ごとに多少の違いはありますが,赤ちゃんから高齢者まで,1年間に一人4万円ほどの支援金が徴収されます。この保険には企業主の保険料負担はありませんし,その分国の負担を重くしたくない。それを「支えあい」と称してすべての被保険者に転嫁させているのです。しかも,保険給付費と保険料は,この制度においては連動しています。2年毎に保険料の見直しをおこない,保険給付費が上昇すれば保険料の引上げがおこなわれます。同時に,各医療保険からの支援金も引き上げられます。
更に,この4月から開始されたメタボ健診。各医療保険者は傘下の被保険者のうち40歳以上の糖尿病等の患者を中心に特定健診を実施することになっています。今年の受診率を.該当者の33%と設定しています。それを下回ると予防に熱心でないと言うことで支援金が自動的に10%も引き上げられます。このさき,高齢者の入院を減らすための措置の一つとして在宅療養を進めています。その一つに,自宅で高齢者が死んでいく。それを「在宅看取り率」として把握し,これが低いと支援金を引き上げる。そんなことすら検討しています。これらは,国が高齢者の医療にできるだけ責任を負わない。必要な医療費は国民が相互に出し合う、それが「支えあい」です。
そして,後期高齢者は,多くの国民の拠出金で助けてもらっているのだから,年をとっているということだけで安閑とせず,応分の負担をすべきだ。というわけですべての被保険者から収入の有無にかかわらず保険料を徴収し,利用時1割~3割の負担をする。「支えあい」とは,社会保障制度の理念をかなぐり捨てた大企業と政府に都合のいい「制度」だということも忘れてはならないように思います。
2)75歳以上を別枠にした理由
①医学的に正しいことか
後期高齢者だけを別建ての保険に再組織したことへの疑問や不満が日ごとに増大しています。これにたいして課長は「高齢者の心身の特性にあった,医学的に正しい保障をするために」と答えています。
75歳から別建てにすることは医学的に正しいという説明です。何の根拠も示していません。推測するに,今回の制度づくりにあたって厚生労働省は,社会保障審議会に「後期高齢者医療の在り方に関する特別部会」という専門委員会を組織し,検討させています。その報告が2007年3月29日に「後期高齢者医療の在り方に関する基未的考え方」としてだされました。後期高齢者医療制度,特に医療の内容についてはこの報告書に基づいて決められています。だから医学的に正しい。高齢者にふさわしい医療制度だといっているのだと思います。
②後期高齢者の身心の特徴とは、診療報酬で決める医療内容
この報告書は,第1章で「後期高齢者の心身の特性」を整理しています。問題は検討するにあたっての「立場」です。「後期高齢者医療の診療報酬については,後期高齢者に特有の心身の特性等を踏まえ,これにふさわしい医療を提供するためにはどのような仕組みが適当か」という立場で検討したとしています。医療の内容を診療報酬についての検討をとおしておこなっています。まずこの点が重要です。
診療報酬について,簡単にみておきます。診療報酬とは,社会保険医療機関(私たちが保険証を持参して診療を受けている医療機関のこと)が担当する療養に要した費用の額のことです。その「額」を計算する場合,厚生労働省が告示した診療報酬点数表と薬価基準に基づきます。
「診療報酬点数表」とは,後期高齢者医療もふくめてすべての社会保険診療を実施する場合,この点数表に基づきその費用が計算されます。診察料・検査料・注射料・手術料・処置料・入院料など、診療行為や入院のケア等について細かく決められています。各医療行為は点数によって示され,1点10円です。ですから点数表と呼ばれています。「薬価基準」とは,医師等が社会保険医療で使用できる医薬品の定価一覧表です。
社会保険診療はこの点数表にのっていない医療行為は実施できません。薬価基準に未掲載の医薬品は使用できません。つまり,被保険者が社会保険から給付される医療の内容は診療報酬によって決められます。
問題は,この診療報酬制度は,厚労大臣が任命した専門委員によって,厚労大臣の諮問に基づき審議され,その答申に基づき大臣が決定し,官報に告示して実施されます。通常2年に1回改訂されます。
その内容は国会審議を必要としていません。言うなれば大臣の方針に沿って決めるこが事実上可能な仕組みになっています。政府が広めたい医療には,あるいは矛盾が激しい分野についてはそれなりの手当て(報酬上『優遇』する)をします。今回の改訂で産科・小児科・救急医療などについて多少の手直しをしたことなどは,どこまで成果を上げえるかはいささか疑問ですが,診療報酬制度を多用した矛盾の緩和策の一つです。
広めたくない医療は低い評価をするなり,点数表や薬価基準から削除します。今回の医療制度構造改革,そして後期高齢者医療制度は,この冒頭でもふれているように保険給付費の削減が目的です。従って,診療報酬で後期高齢者医療の内容を検討すると言うことは,後期高齢者医療の内容が大きく歪められ,低められるということになります。(この点については次号のリポートで詳しく検討します)
③この保険で全員死を迎える
報告書は「後期高齢者の身心の特徴」について3点あげています。
●老化に伴う生理的機能の低下により、治療の長期化,複数疾病への罹患(特に慢性疾患)が多くみられる。
●多くの高齢者に,症状の軽重と別に,認知症の問題がみられる。
●新制度の被保険者である後期高齢者は,この制度のなかでいずれさけられない死を迎えることとなる。
この指摘はすべて当てはまります。では,今度の制度でこれらの課題に適切に答ええる制度か,それが問われます。報告書は,このあと次のように続きます。
75歳をすぎると3つ以上の医療機関受診が急増する。薬と検査が増える。入院回数と日数が増える。医療費(保険給付費)が増える。とすると,認知症が増え,この保険ですべての被保険者が死んでいく。これらは保険にとっては「迷惑」なことと把握していると云うことになります。
④生活・尊厳・安心の実態
報告書は,これらの身心の特徴から導き出される医療の基本的視点として3点あげています。
●後期高齢者の生活のなかでの医療
●後期高齢者の尊厳に配慮した医療
●後期高齢者及び家族が安心・納得できる医療。
この点ももっともです。舛添大臣が近頃よく口にする「生活者の目線」にたった施策にも合致する視点です。
しかし,これらの視点が次のような文言につながると首を傾げたくなります。「療養が長引くから生活のなかで提供されることが重要である」。すなわち入院より在宅療養重視を強調しています。
「認知症等により自ら意思を明らかにできない場合でも,人間らしさが保たれる環境における生活を重視し,過度の医療に依存しないこととする必要がある」ということになれば,医療からできるだけ遠く離れての療養生活を提起しているとの覚悟が必要となります。しかもこの文言は,「生活のなかで提供される医療」とは,在宅医療を示唆していると受け取るべきです。「過度の医療」とは入院医療。つまり入院医療から後期高齢者はできるだけ遠ざける。しかも「この保険ですべての被保険者が死を迎える」との指摘は,そのあとに「死を迎える者の医療」はでき得るかぎり「効率的」にということを言外に語っていると言わざるを得ません。
すでに入院の極端な制限措置がとられ,療養病床の23万床の削減が法律で決まり具体化中です。
4月から開始された後期高齢者医療では,外来での薬代をのぞく1ヵ月6000円の定額医療制度もスタートしています。厚生労働省の課長が強調する「医学的に正しい・後期高齢者の身心の特徴にふさわしい医療」とは,以上のようなものです。これは,後期高齢者への必要な医療の切り捨てです。75歳以上を別枠に囲い込むことで可能な高齢者差別医療です。課長のもっともらしい説明にごまかされてはならないと思います。
3 後期高齢者医療創設の意味とは
あらためて後期高齢者医療制度をなぜ作ったかをふりかえります。
第1が,保険給付費(医療費)の節約のためです。2006年で11兆8千億円から5兆円を削減する。4割強も医療が薄くなります。
第2に74歳から65歳までは高齢者の扱いをやがてやめる。現に74歳から71歳までは3割負担が一部導入されています。やがて全員2割負担になります。
第3に,75歳以上の医療・介護・年金の一元化がうちだされることも危慎されています。そして,公費負担増を理由に,消費税税率引上げの口実に使われる危険もあります。
第4に,後期高齢者医療で悪くした医療は,やがて若い世代の医療に拡大されていきま.す。高齢者医療の見直しをとおして国民医療の見直しへ。これが政府の魂胆です。
次号も引き続き政府説明への反論をいたします。
老いのくりごと④ 篠崎次男
「私と私の君」だけの世界にとじこめたフォークソング…社会批判は?
1 歌のへたな者の歌批判
お祝い席や追悼会などでの短い挨拶と歌を唄うことは、苦手中の苦手。特に歌は集会などでの合唱でも,ただ口を動かしているだけで,声をだすとあたりに迷惑を掛る,と思うだけで声がでなくなる。いつしか,歌そのものを敬遠するようになっている。そんな私が,フォークソングを考えるなど無謀なこととは承知している。老いのくりごと。落語家のシャレと同じ、と思ってほしい。
2 民衆の情感と社会批判と
フォークすなわち「民」とか「庶民」,だから庶民の歌。そんな単純なことしか念頭になかった。辞書によると「アメリカ起源の民謡調歌曲。ギターの弾き語りなどにより素朴な旋律で民衆の情感,社会批判などを唄うものが多い」とある。
フォークシンガーのあいだでは,誰と誰が唄う歌までがフォークソングで,それ以外は認めない。など論争も有るらしい。その判断の基準が,ただ「情感」を唄うだけなのか,そこに社会批判をこめているか,に有るらしい。有るらしいとは,その社会批判なるものも,批判なのか繰り言なのか,私にはいま一つ判然としないからだ。
ただ,心に強く残っていることは,70年安保のときに,新宿の駅前ひろばを占領した「闘う青年集団」が,しきりとフォークソングに酔いしれている情景に違和感を抱いたことだけだ。
3 社会を忘れて「私」中心へ
違和感は,それまでの歌声運動にとってかわるように登場してきたように思え,かつ内容が少し違うな。そんな思いを抱いたことからの違和感だったように思う。
歌が調子よく歌えないこともあって,人前で大きな声で歌が唄える人びとを,ただ尊敬のまなざしでみていた。男でも女でも,どことなく垢抜けした服装で,だれにでも笑顔を振りまく。到底わたしにはまねできない仕種と服装でいきいき唄う歌声活動家は,余計わたしとは違う世界,文化水準が高い人びととして感じられ,とけ込むことができなかった。
集会などで(もちろん高齢者大会でも)歌をお願いすると,ある種の集団に属する人に多いように思うのだが,芸術性の尊重を強く要求される場にしばしば遭遇した。芸術性を認めているか否かを,金額とか楽器や歌い手の処遇などで具体的に推し量られる。失礼なことはどんな場合でも許されないが,特別な扱いを暗に要求されているようで,なじめなかった。それでも,歌声は,みんなの心を鼓舞し,一つにまとまることを訴えていた。人びとを搾取したり,平和を壊したりする社会や人びとへの批判を鮮明にしていた。
フォークソングという言葉を耳にしたとき,勝手に歌声運動の歌がフォークソングだと思っていた。最近はアコーデオンからギターに流行が変ったのかぐらいに考えていた。
新宿の若者達が酔いしれる歌をよく検討してみると,そこには社会との繋がりも,社会を変革していく姿勢もないようにおもえた。「私と私にとっての君」だけの世界に,私をとじこめてしまっている。歌声に代わって登場してきた理由がここにあるようにおもえた。歌声運動を持続させ支えている人からみれば,代わって登場してきた,この表現じたい問題発言になるのだろうが…
4 間違いだらけの名曲
なによりも違和感をもったのは,神田川という歌だった。フォークソングの名曲中の名曲なのだそうだ。わたしはなじめないどころか,嘘を唄うことが許せない。団塊の世代の人びとには,たまらなく青春を感じるとか。いまでも唄う人と,この歌は高い人気を保っているそうだ。でも歌は事実を歌っていない。庶民の生活の了見がみられない。
この歌は,同棲中の若い男女が銭湯に行く話だ。しかも,1970年代の銭湯通いの歌だ。女の立場を男が歌っている。しかも神田川の流れる東京の銭湯での話だ。女が男より先に湯からあがることなど現実の東京にはあり得ない。しかも,この歌では,女の洗い髪が冷えきってしまうまで,男は湯屋からでてこない。当時の銭湯で女が髪を洗うためには特別料金が必要だった。背の高い大きな洗い桶を,熱い湯と洗剤をつけ貸し出していた。髪を洗っている時間だけで男は湯から上がってしまう。
石鹸がコトコトなる。ここにたまらなく情感を感じるんだそうだ。どんなに貧しくとも当時なら,銭湯に行く場合洗面器に取り替える下着やこまごました物を入れて,風呂敷につつんで持参していた。石鹸箱に手拭いをさげていくのは男だけ。まだドライヤーや男性化粧品など皆無だったから。手に持ったりポケットにいれたりした石鹸箱が鳴った。
赤い手拭いマフラーにして…ってあるのか。こんな事は考えられない。マフラーがわりはタオルではないのか。赤いだけの手拭いなどない。タオルなら原色のものがいろいろあった。それをマフラーにするのはある種の男性だけだ。
要するに,貧乏で,慎ましやかな生活をしている若者を表現しているつもりだろうが,これは全部男の仕種を歌ったものだ。嘘を情感にだけ訴える。たまたま銭湯通いを歌ったものだからいいのだが,政治とか社会とかを情感にだけ訴えて嘘を歌う。嘘を隠す。そんなことをされたら,大事だ。
5 高齢者大会にもフォークソング?
とはいえ,最近の高齢者大会や高齢者運動家の「高齢化」は甚だしい。高齢者の世界でも10歳の年の差は大きな格差を生む。最近の大会ジリ貧減少の一つの背景に,高齢者全体の要求や気分を反映したものになりえていないのでは,と思う。
後期高齢者の医療を別建てにするのも,世代間ギャップを政府がうまく利用してのことかもしれない。団塊の世代に運動の輪に加わってもらうためには,歌声酒場(叱られるかもしれないが,ここ数年これも参加者は年々減少している)にかえて,フォークソングでワインを飲もう。こんな場の設定も必要なのかもしれない。
ただし,フォークソングとはなにかを,しっかりわきまえられる人が,運動の中心でがんばってもらわねばならないだろう。とにかく,井の頭のモツ焼き屋の主から,高石友也・泉谷しげる,中間点のなぎら健壱をへて,長淵剛から所ジョージまでのあいだのどこで線引きしたらいいのか。皆目見当がつかない者の繰り言なのだから,聞き流してほしい。
ただ情感だけに酔いしれたい人には,社会運動には参加してもらいたくない思いは変わらない。
とりあえず,高石友也の受験生ブルースで有名になる以前の数曲ぐらい,どこかで歌ってもらう。そんなこともふくめて,大会をいきいきさせるための提案をたくさん欲しい。
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2008年5月11日(日)
みなさん、いよいよ2008年の平和大行進が始まりました。全国各地で、平和の願いを心に込めて、唇に込めて、一歩一歩の歩みが始まりました。東京ほくと医療生協の理事さんで、全国老地連会員の森悦子さんは、北海道礼文島から東京までの通し行進者です。森さんを迎えた北海道の方が森さんの携帯で写してくれました。
稚内(5月6日)の平和行進の集会でお話する森さん。
森さんは、今年の日本高齢者大会2008年新潟大会のゼッケンをもって、歩いて下さっています。ありがとう森さん。頑張って、ゆっくりと、しっかりと。みんなで応援しています。
これからも、森さんの平和行進の模様を届き次第掲載します。こうご期待!
日本高齢者運動連絡会 事務局長 山田栄作
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2008年5月1日(木)
中央メーデーに参加しました。
後期高齢者医療制度は中止・撤回させよう!
照りつく日差しが暑い日となりました。中央メーデーは4万3千人の参加でした。
あちこちに、後期高齢者医療制度は中止・撤回させようとののぼりや、デコレーションがありました。
今年の平和行進に礼文島から東京までを歩き通す森悦子さんの姿もありました。森さんは、この平和行進に「第22回日本高齢者大会」のゼッケン をリュックにつけて歩いて下さることになりました。各地の平和行進で森さんを見かけられたら、ぜひ温かい励ましを。そして、日本高齢者大会(今年は新潟市の朱鷺メッセ)に、ぜひ参加してください。お願いします。
日本高齢者運動連絡会 事務局長 山田栄作
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